ロボサバ大会、行ってきましたヨ。
2021年10月23日に開催された大会の様子をレポートしよう。
もちろん我らがほっかいどうロボサバも参加!
「TEAM IchigoJamほっかいどう」のワークショップやミニ工作教室も、同時開催してきた。
初めての北海道新幹線に乗って、札幌から仙台へGo!
今大会は第2回目なのだが、大会詳細については公式HPを参照してほしい。
会場は、仙台市内の長町にある、HALEO DOME(ハレオドーム)という施設だ。
全天候型テントハウスで、本来はバスケット専用の建物だそうだ。
周辺にはフットサルやテニス、ゼビオアリーナなど、スポーツ施設が集中している、未来的な街の一角に建っている。
大会は、前半(Aグループ)と後半(Bグループ)に分かれて行われた。
競技はロボサバという、六足歩行のロボットで行う。
前後左右に動かせ、モーターを2つ組み込んだ車体がベースになっている。
センサは特についていないが、付けてもよいそうだ(今はまだ、特にセンサは必要としないコース設定とのこと)。
基本的に、選手が自分で組み立てたロボットだそうだ。
ロボサバの使命(ルール)は簡単で、30cm角のマスを何枚か並べたコースを、スタートからゴールまで移動することだ。
このとき、コースからはみ出ずに課題をこなすことで、ポイントをGETしていく。
年間に数回競技が行われ、合計ポイントで勝者が決まるという、F1レースみたいな競技だ。
スタートからゴールまでの間に課題が与えられている。
課題は走行ルートになっていて、「1マス進む」や「90度右回転する」などの指示になっているのだ。
しかも大胆なことに、この課題は当日発表なのだという。
選手たちは課題を確認した後、30分間の競技時間で、プログラム作成や修正をしてチャレンジを繰り返すのだ。
緑色の審判服を着た仙台高等専門学校の生徒さんたちも、審判として協力してくていた。
選手たちのポイントをきびしく(ときには甘~く)判定していた。
今大会から、従来のコースに加え、アドベンチャーコースと呼ばれる2種類のコースが追加され、3種類のコースを自由にチャレンジできるようになった。
まず、第1回目と同じコースの「ベーシック」。
これは、選手たちが普段から練習しているコースなので、「1マス進む」や「90度右回転」などのひとつひとつの課題プログラムが、きちんとできているかが決め手のようだ。
つぎに、新しく追加された「THE一本橋」。
これは、スタートとゴールは同じで、直線を行って帰ってくるだけ。
進めば進むほどポイントをGETできる。
課題的には「5マス進む」と「180度回転」だけなので、一見、簡単そうだ。
そして、「必殺!ボール落とし!」
スタートとゴールは自由に決められコースも自由。課題がないので、ボールをコース外に落とすだけだ。
ボールに接触した状態でスタートしてもよいので、ボール1個は確実に落とせる。
ただし、GETするポイトはボールの中に隠されていて、選手には見えない。
この中に「-10」とかマイナスポイントが紛れているというから、大会スタッフのサディスティック思惑が盛り込まれたコースだ。
なお、ボールは簡単に落ちるので、コース取りと狙うボールさえ間違わねば、プログラム自体は単純作りでよいことに気付くだろう。
競技開始の前に、3分間のシンキングタイムが設けられていた。
選手たちが、コースを見定めて頭の中で攻略方法を考えるのだ。
今回コースが増えたので、みんな少し迷っていたようだ。
さあ、いよいよ競技開始!。
もう、誰も司会者の話は聞いていませんねー。
選手たちは、IchigoJamスクールセット、プログラムメモリカード、ロボサバを準備して、さっそくプログラムを打ち込み始めていた。
ロボサバの開発方法は、まずプログラムメモリカードをIchigoJamスクールセットのIchigoJam本体に差し込んで、電源を入れる。
つぎに、プログラムが完成したらプログラムメモリカードにセーブする。
それを取り外してロボサバに差し込み、コースに持っていく。
これを、繰り返すという手順で開発していくようだ。
急ぐ必要はないのだけれども、みんな、打ち込みのはやいこと速いこと。
いちおう、きちんと紙に基本的なプログラムは書いてあり、あとは、微調整するだけのようだった。
きちんとコードやメモを残しておくことは大事だ。
次に、各コースにチャレンジした、選手たちの様子を書いてみよう。
簡単そうな「THE一本橋」に真っ先にチャレンジして、ポイント先取りを狙う選手
やってみるとわかるのだが、ロボサバの構造上真っすぐ進むのが難しい。
そのため、単純にいかないことが思い知らされるコースだったのだ。
つまり、自分のロボサバの直進性を把握して、「ちょっと進んでは修正」を繰り返すような動きにしないとならない。
これに気付けば、プログラムはそう難しくないはずだが・・・。
と、思っていたら、なんと3分でクリアした選手が登場!、スバラシイじゃないですか。
「必殺!ボール落とし!」で大量ポイントを目論む選手
”大量”というワードは選手たちに魅力的だが、マイナスポイントは怖い。
なので、全ボール落としにチャレンジする選手はいなかったようだ。
しばらくして、「2個だけ落とす」というヒントに気付いた選手がいた。
これなら前進と後退だけで落とせそうだ。
プログラムも簡単、リスクも減る、と、かなりおいしいコースだ。
しかしここで、アンラッキーな選手が出てしまった!!。
なんとー、狙って落としたボールが、2個ともマイナスボールだったのだ。
1回だけやり直しができるのだが、それも全部マイナスボール!。
せっかくコースから落ちずにクリアしたのに・・・・。
以後、だれもこのコースをチャレンジしなくなってしまったのだ。
コレ、
コースど真ん中に10点ボールを表示して置き、周辺にポイント非表示のまま配置するよう変更してはどうだろうか。
もちろん、マイナスボール(リスクボール)も隠しておく。
まず、10点ボールを落とすことを優先して考えるだろう。
しかし、非表示ボール(リスクボール)が障害物になって一緒に落ちる確率高いから、ボール間を狙うプログラムでスタートするのだと思われる(大会スタッフさんご検討を・・)。
あと、次大会からは、ロボサバにボールをとらえる”クチ”をつけてくる選手がいるかもしれない。
「ベーシック」コースを淡々とチャレンジし、堅実にポイントを稼ぐ選手
普段練習しているコースなので、各課題のルーチンが出来上がっていれば、順番を直したプログラムに変更するだけでよさそうだ。
案の定、1回目も参加していた選手は、司会者の甘い言葉にも惑わされず、確実にベーシックコースだけをクリアしてポイントを上ていた。
競技後半には、「THE一本橋」や「必殺!ボール落とし!」の高リスクにも気付いたため、結局他のコースを狙う選手は皆無になり、ガラ空き状態だった。
結果、「ベーシック」コースに選手の順番待ちができてしまい、大渋滞だった。
最後に感想を。
どのコースをチャレンジしても良い悪いはないと思われた。
しかし、もう少し情報が欲しいかもしれない。
たとえば、コース毎の最高と最低獲得ポイントが明示されているとか、攻略ポイント(ヒント)が何気なくコースに書かれているとか。
コースごとのメリットとデメリットが選手に伝わるとよいのかな(コースが増えていくとちょっと大変だけど)。
あと、どんな方法で攻略するかという、計画性と予見性は必要なので、もう少しシンキングタイムがあればいいかな。
「計画と予見」なんてエライことを書くけれど、大人でもなかなかできないことなで、こんな機会に楽しく経験できれば、将来一歩前を歩ける大人になれるかもしれない。
選手たちはみんな最後まであきらめずにチャレンジしていたようだ。
うまくいかないことも、何回も試しているうちに気付いたようだった。
それらの情報を仲間と相談している様子もうかがえた。
おそらく次回の作戦を共有しているのだと思われるので、近い将来、選手全員が常時最高得点をとるようになるかもしれない。
さて、白熱した選手たちの詳細な獲得ポイントだが、きっと公式HPで発表されると思うので、そちらを参照してほしい。
次に「TEAM IchigoJamほっかいどう」が会場の隅っこで行った、ワークショップの様子をお伝えしよう。