2.しくみ
【2-2 紫外線センサーの使い方】
紫外線センサーも、温度センサーと同じく、測定値を電圧で出力します。
でも条件が違います。
ML8511のデータシートには、次の説明がありました。
・紫外線センサーは、UV-A(400~315nm)およびUV-B(315~280nm)に反応する。
・紫外線強度を電圧で出力する(単位はmW/cm2)。
感度は波長365nm 10mW/平方cm時、2.2V出力です(0mW/平方cm時、1.0V出力)。
・係数は、0.12V/mW(120mV/mW)。
紫外線強度と測定値の、関係はつぎのとおりです。
紫外線(mW/㎝2) | – | – | 0 | 1 | 3 | 5 | 7 | 10 | 15 | 19* |
電圧(V) | 0 | 0.003226 | 1.0 | 1.12 | 1.36 | 1.6 | 1.8 | 2.2 | 2.7 | 3.3* |
測定値 | 0 | 1 | 310 | 347 | 422 | 496 | 570 | 682 | 873 | 1023* |
【測定した紫外線強度の計算方法】
温度測定の式と同じように、測定値から電圧を求めてから紫外線強度を計算します。
(測定値 × 0.003226 – 1.0V) ÷ 0.12V = 紫外線強度(mW/cm2)
IchigoJamで計算できるよう、10000倍します。
(測定値 × 33 - 10000) ÷ 1200 = 紫外線強度(mW/cm2)
A=682
U=(A*33-10000)/1200
? A,U
682 10
紫外線強度では、温度の時と異なり33を乗算しています。
これは、センサーの係数が大きいため、32だと計算誤差が大きくなってしまうための措置です。
センサの能力や測定範囲によっては、計算方法を変えていく必要があります。
では、 でじたる百様箱で使うプログラムを完成させましょう。
紫外線センサーのアナログポートは8番を使っています。
そのため、プログラムの最初に、AOUT 4,-1 命令を実行して、 アナログポート8番を使えるようにしてあげます。
実は、 IchigoJamはOUT4とANA8を同じICピンを使っていて、電源がONになったときは、初期値としてOUT4として使う約束がるのです。
OUT4,-1
U=(ANA(8)*33-10000)/1200
? U;”mW/cm2 “
※代替式として、(測定値-310)*0.027 とすることもできます。
これは「」のグラフの式です。
IchigoJamのプログラムでは、1000倍するのではなく、除算で計算したほうがシンプルな式になります。
OUT4,-1
U=(ANA(8)-310)/37
? U;”mW/cm2″
※UVインデックス(UV指数)について※
紫外線強度とは別に、紫外線量を表すためにUVインデックスというのをよく使います。
センサーのデータシートを見ると、0〜2.7Vあたりが、UVインデックスの0〜15にだいたい対応しているようなので、IchigoJamでは、「(x-310)/33」の概算式で求めることができそうです。
10 OUT4,-1
20 ?”UV:”;(ANA(8)-310)/33:WAIT10:CONT
UVインデックスが3を超えたら日焼け止めを、8を超えたら外出はできるだけ控えたほうがよさそうですね。
なお、UVインデックスには単位はありません。