2.しくみを考える
Maqueenを走らせるには「モーターを回す」ブロックを使いますが、操縦用のn:bit(micro:bitプログラム)で、このブロックを実行してもMaqueenは動きません。

そこで、「無線通信」機能の「無線で送信」と「無線で受信したとき」ブロックを使います。
操縦用のn:bitから「無線で送信」ブロックを使って動き方の指令を出し、Maqueenは「無線で受信したとき」ブロックで動き方の指令を受けて「モーターを回す」ブロックを実行するのです。

ここで「無線」とは、その名の通り線を使わずに機械同士を繋ぐ方法です。
無線に対して、物理的な銅線などで繋ぐ方法が「有線」です。
WiFi・テレビ・ラジオなどが無線で、電話線・USBケーブル・Etherケーブルなどが有線の通信になります。
micro:bitではブルートゥース(Bluetooth®)という無線通信技術を使います。
つぎに「通信」とは、機器同士がおしゃべり(送信・受信)することです。
通信の約束のことをプロトコル(Protocol)といいます。
おしゃべりするなかでの、”言葉”や”文章”と考えてもよいでしょう。
つまり、「無線通信」で動かすというプログラムは、
・操縦プログラム(送信機):
n:bitの操作に応じて、”動き方”の指令を無線で送信するプログラム
・走行プログラム(受信機):
Maqueenは、”動き方”の指令を無線で受信したら、それに応じた動きをするプログラム
という、プログラムを作ることになります。
今回は動き方にそれぞれ番号を割り当てて、これを「動き方コマンド」と呼ぶことにしました。
走行プログラム(受信機)は動き方コマンドを受信すると、次の動きをするようにしました。

いっぽう、操縦プログラム(送信機)では、「Aボタンを押したら1を送信(前進)、離したら0を送信(停止)する」という具合にします。
でも、数字だけの動き方コマンドだとよくわかりません。
もしかすると将来、Maqueenにライトを光らせたり、クラクションを鳴らせたくなるかもしれません。
そこで、「運転(Drive)」という意味も加えて、「D =1」の様な動き方コマンドの呼び方にします。
